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清都小彦太氏寄贈記念 富山県指定文化財「清都家測量器具等関係資料」特別展示


<会期>平成18年3月30日(木)〜4月12日(水) /4月28日(金)〜6月25日(日) ※4月28日より始まる企画展準備のため、一旦展示を中断いたします。ご了承ください。
<主催>高岡市立博物館

<休館日>毎週月曜日(但し5月1日は開館します)
<開館時間>午前9時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)

<入館無料>




 越中砺波郡放寺村(現富山県高岡市戸出放寺)の清都(きよと)家は、代々放寺村の肝煎(村長)など村役人を務めた家柄です。
 和算家・測量家などとして高名な射水郡高木村(現射水市高木)の石黒信由(1760〜1836)に算学・測量術などを学んだ同家18代彦右衛門春連、および19代彦四郎(露翠)は縄張人(測量技術者)として各地で活躍しました。
 同家には江戸時代後期の測量及び地図作成の器具類が伝存しています。そのうち測量器具である磁石盤(じしゃくばん)・強盗式(がんどうしき)磁石台及び勾配板(こうばいばん)は、石黒信由が文政2年(1819)加賀藩より命をうけて、加越能三州を測量したときに使用したものと同種です。そのほか、地図作成用具の地割紙(じわりがみ)・定木(じょうぎ)・曲尺(かねじゃく)・游表(ゆうひょう)等も同じく信由の使用したものと同じです。
 これらの測量と地図作製の器具類がまとまって現存している例は石黒信由関係資料(財団法人高樹会蔵、射水市新湊博物館保管)の他になく、信由が極めて精密な加越能三州の郡図・国図・三州図を作製した関係資料として貴重であることはもちろん、江戸時代後期の測量技術を知る資料としても重要です。
 平成元年(1989)、これらの資料は一括(98点)で富山県より文化財(歴史資料)に指定されました。
 この度、同家23代小彦太氏はこれらの資料を一括で高岡市に寄贈されました。本展はそれを記念し、貴重な文化財の一部を展示紹介するものです。

【主な展示資料】
 @測量器具・・・軸心磁石盤、強盗式磁石台、勾配板など
 A製図器具・・・割円度(附・比例表、游表)地割紙、定木、曲尺、游表、渾発(コンパス)、用界、鉄筆など
 B絵  図・・・「砺波郡太田村領新開願場所内検地領絵図」2枚(文化13年・文政11年)、「河北郡一町五厘略絵図写」、「小矢部川縁絵図」(附・野帳)など
 C書  籍・・・石黒信由著『算学鉤致』全3巻(版本)、石黒信由著『側遠要術』巻2(全5巻のうち、手写)、五十嵐篤好著『地方 新器測量法』全二巻(版本)など
 D参考資料・・・石黒信由画像(部分)パネル(射水市新湊博物館蔵)、石黒信由作図「射水郡分間絵図(複製)」、石黒信由作図「加越能三州郡分略絵図(複製)」、石黒信之作図「砺波郡村々組分略絵図(複製)」→複製絵図はいずれも原本・財団法人高樹会蔵(国指定重文)、射水市新湊博物館製作。

強盗式磁石台と軸心磁石盤〔強盗式磁石台と軸心磁石盤〕 勾配板〔勾配板〕
河北郡一町五厘略絵図写〔河北郡一町五厘略絵図写〕






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原本作成日:2006年3月30日;更新日:2015年3月28日